10ヤードファイト(アイレム) : 感想・レビュー [ファミコン]

10ヤードファイト : 感想・レビュー

独特の形式

「10ヤードファイト(アイレム)」はアメリカンフットボールを題材にしているようでうが、ゲーム内容はアメリカンフットボールとは異なる独特の形式になっていました。

オフェンスのみを持つ

1人プレイ時はプレイヤーはオフェンスのみを持つようになっています。そして対戦相手との得点を争うのではなく、プレイヤー側が対戦相手からハーフ終了までの間に1回のダッチダウンを奪えるか奪えないかの勝負になっています。

様々な得点方法

タッチダウンとフィールドゴール以外に移動、前パス、ファーストダウンの獲得(更新)でも点数が入り、更にタッチダウン後の残り時間からも点数が与えられます。通常のアメリカンフットボールで得点として扱われるタッチダウンとフィールドゴールはそれ以外で入る点数よりも高い点数に設定されていますが、得点としては全くの同列で扱われます。

敵チームと得点を競うのではなく、ハーフで1回のタッチダウンが奪えるかどうかだけのゲームなので特に影響はありませんが、野球で言えばホームベースを踏んだ得点以外に例えばヒット数、三振数、盗塁などでも(ホームベースを踏んだ得点よりも小さな)得点が入ると言う事になり、感覚的には受け入れずらいものを感じました。

ポイントアフタータッチダウン

このゲームでは敵チームと得点を争う訳ではなく、ハーフに1回のタッチダウンを決めた時点で面クリアが確定するため、ポイントアフタータッチダウンでのプレイはただのボーナスステージのようになっています。

同じゴールでも通常のタッチダウンとポイントアフタータッチダウンでのタッチダウンやフィールドゴールでここまで重要性に差がある事には違和感がありました。

ハイスコアを狙っている人はこのままでも積極的にタッチダウンを狙って行くのでしょうけど、姫のように面クリアだけを目指してプレイしている場合でも積極的にタッチダウン、フィールドゴールを狙って行きたくなるような必要性を用意しておいて欲しかったです。

ハーフでの勝負

試合はファーストハーフとセカンドハーフに分かれていますが、ファーストハーフでタッチダウンを奪えないとゲームオーバー、ファーストハーフでタッチダウンを奪ってもセカンドハーフでタッチダウンを奪えないとゲームオーバーになるようになっています。このため試合は2つのハーフに分かれていても勝負は1試合ではなく1つ1つのハーフでの勝負になります。

1試合をハーフで区切っておいて1試合ではなくハーフで結果を出すと言うこの形式も感覚的には受け入れずらいところでした。

スポーツゲームの感覚ではプレイ出来ない

プレイヤーがオフェンスばかりを持ち、得点も関係なく、1つのハーフでプレイヤー側がタッチダウンを奪えるか奪えないかだけを競う...敵チームと同じ条件で勝負をしているとは言えず、最後までスポーツゲームとして見る事が出来ませんでした...。

左手の親指

姫はこのゲームをプレイしていて2回目のプレイ途中で左手の親指に痛みを感じるようになりました。ボタンを強く押したからと言って自機の移動速度が上がる訳ではありませんし、ボタンを強く押しているつもりもなかったのですが、自機の移動速度の遅さについつい力が入ってしまっていたのかも知れません。

なので指に痛みを感じてからはボタンを強く押してしまわないよう意識しながらプレイしたのですが、それでも十字ボタンを押し続けなければならない時間が長いため姫の指は次第に痛みを増して行き、結局、ゲームがあまり面白く感じられなかった事とループを達成した事に加え、この左手の親指の痛みもあって、2回目のプレイ終了と共に挑戦を打ち切る事になりました。

姫はまだゲーム経験が浅いのですが、ゲームで指が痛くなったのはこの「10ヤードファイト(アイレム)」が初めてです。

2人対戦プレイ

2人対戦プレイはクォーターで攻守を交替し(※)、点の取り合いを行い、その得点で勝敗が決まるようになっています。このため、1人プレイ時のような一方が常にオフェンスで一方が常にディフェンスと言うような不平等はありません。また、得点を競うためポイントアフタータッチダウンでのプレイが1人プレイ時とは違い意味のあるものになっています。

(※タッチダウンを決めた後、1人プレイ時は残り時間がボーナス点として入り、ポイントアフタータッチダウン後にハーフを終了していましたが、2人対戦プレイでは残り時間を持ったままクォーターが終了するまでオフェンスを続けるようになっています。そしてクォーター終了後、攻守を交替して次のクォーターに入ります。)

実際のアメリカンフットボールとは形式が違いますが、1人プレイと比べるとスポーツゲームらしくなっている点は良いと思いました。

ただ、タッチダウンやフィールドゴール以外のプレイ、ファーストダウンの獲得(更新)、移動、前パスでも点数が入るのは1人プレイ時と変わらず、タッチダウンやフィールドゴールを決めた回数の少ない方が勝利すると言う事も十分あり得る設定になっているのは残念でした。

野球で言えば1-1は試合内容に関わらず1-1の同点でしかありませんが、例えば、そこにヒット1本に付き0.1を与えるようにすると同点でもヒットを多く打ったチームの勝ちと言う事になります。また、1-0でも得点1のチームのヒット数が1本、得点0のチームのヒット数が11本の場合は勝敗が逆転する事になります。これはホームを踏む事の価値が薄くなってしまっていると言え、他にも三振数や盗塁数にも小さな点数を与えて勝敗を決めるようになればそれは更に薄くなるものと思われます。対戦相手からホームを奪う事が難しそうな場合は他の方法で勝つ事を狙うような戦術も出て来るでしょうし、そうなると野球が全く別のスポーツに変わってしまいます。

姫は、何度も3塁までランナーを進んでも(進められても)、何度も満塁になっても(満塁にされても)、ホームを踏まない(踏ませない)限りは点にならないと言うのが野球の中にある勝負の面白さだと思います。サッカーもそうです。ボール支配率が1:9で負けていても敵の攻撃を凌いで0点に押さえ、少ないチャンスで1点を取ればいくら実力が劣っていようといくら試合内容が劣勢だったとしても勝ちは勝ちです。姫は勝負のこう言う部分は好きです。

最近学んだ中では(スポーツではありませんが)将棋もそうでした。いくら駒得していても自玉を詰められてしまえば即負けですし、こちらが飛車や角を失っていても相手玉さえ詰ませてしまえば勝ちとなります。これが玉の詰み以外に持ち駒の数や使った時間などの要素を合わせて競うようになってしまうと姫にとっては魅力的ではなくなってしまうように思います。(話が逸れました...。)

「10ヤードファイト(アイレム)」の2人対戦プレイではタッチダウンやフィールドゴール以外のプレイに、それよりも小さいものの、同列に扱われる点数を与えているためタッチダウンやフィールドゴールによる得点の価値が通常よりも薄くなっていますし、それと一緒にタッチダウンを奪えるかどうかのドキドキ感も薄くなってしまうように思います。少なくとも姫の好みには合いませんでした...。

総合評価 : 5点

「10ヤードファイト(アイレム)」の総合評価は5点です。

アメリカンフットボールを題材としたゲームですが、姫には独特過ぎて非常に受け入れずらかったと言えます。最後までスポーツゲームの感覚では遊ぶ事が出来ませんでした。

面白さが感じられず、5点としました。(左手の親指が痛くなった事は減点対象にはなっていません。)

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