けっきょく南極大冒険(コナミ) : 感想・レビュー [ファミコン]

けっきょく南極大冒険 : 感想・レビュー

南極一周

「けっきょく南極大冒険(コナミ)」は南極一周を目指すゲームになっていますが、この「南極を一周する」と言う目的の設定はプレイ意欲をそそる設定ように感じられました。実際に始まってみるとそうでもないのですが...。

単純なゲーム内容/簡単な操作/低い難易度

「けっきょく南極大冒険(コナミ)」の各ステージはペンギンが疑似3Dの画面の中を障害物(氷の穴、アザラシ、クレバス)を避けながらゴール(南極内の各基地)を目指すだけの単純なゲーム内容になっています。

また、アイテムもステージクリアに関係するアイテムはペギコプターと言う一定時間低空飛行が可能になるアイテムだけで、それ以外は得点アイテムしかありません。

ペンギンの操作は、特殊なのはペギコプター使用時に連打をする事くらいで基本的には左右移動とジャンプだけの非常に単純な操作方法になっています。また、左右移動やジャンプに伴う操作感覚も抵抗を感じる事はありませんでした。

これらの事から全体的に分かりやすく遊びやすいゲームになっていると思います。

難易度の低さ

難易度に関しては低いと言っても良く、多少失敗しても次々と先に進んで行けるようになっています。

遠くに明確な目標がある中、挫折なくそれに向かって進んで行けると言うのはプレイする側の人間にとっては心的な負担が少なくて済みますし、楽しむ事に専念出来、嬉しいところです。

簡単に遊べて面白いゲーム

初心者でも遊びやすいゲーム内容、操作方法、操作感覚、初心者でも簡単に進んでいける低い難易度...「けっきょく南極大冒険(コナミ)」は単純で簡単な中に面白さがあるようです。最近のゲームの中では比較的楽しんでプレイする事が出来ました。

背景音楽(BGM)

プレイ中の背景音楽(BGM)には「スケーターズワルツ」が使われています。

同じ事の繰り返し...

「けっきょく南極大冒険(コナミ)」は南極を1周するまでの間に10のステージがありますが、各ステージは氷の穴やクレバスやカーブなどの配置が違うだけで、基本的にはどのステージも代わり映えのないものになっています。(夕方のステージが2つありますがそれもただ空の色が違うだけです。)

また、操作は一度スピードが乗った状態になると後は左右の移動とジャンプの繰り返しだけとなり、ゲーム内容はその左右移動とジャンプを使い「どこまで行ってもひたすら前方の障害を避けるだけ」と言った内容になっています。

「けっきょく南極大冒険(コナミ)」は最初は確かに面白く感じていたのですが...ゲーム中の全てを同じような面、同じような操作、同じゲーム内容の繰り返しで過ごす事になるため、飽きが来るのも早いようです。

足早にやって来る飽き...

姫は初回プレイにもかかわらず南極点を過ぎた辺りから早くも飽きがやって来るのを感じました...。そして、1周目こそは南極一周の目標があるためプレイ意欲はまだ保てたものの、2周目に入り難易度が上がっただけで基本的には何も変わりがないと言う事が分かるとぎりぎりで保っていたプレイ意欲が枯渇...ゲームを続ける事が苦痛に感じるようになってしまいました。

これ以降はプレイが散漫になり、「早くゲームオーバーにならないかな...。」と思いながら続け、3周目に入りゲームオーバーとなったのですが、散漫なプレイでも3周目まで進んでしまえる難易度の低さも飽きが来る早さを加速させているのではないかと感じました。

最初は単純なゲーム性、簡単な操作、初心者でも先に進んで行ける難易の低さがこのゲームを面白く感じさせていたと思うのですが、プレイを続けている内にそれらが全て裏目に変わって行ってしまったようです...。

時速62000kmで移動するペンギン

ステージ1(900km)で計ったところ、自機のペンギンは900kmを52秒で走破。これは時速62000kmもの速度になります。姫は算数は苦手なのでどこかで計算を間違えている可能性もありますが...とにかく物凄い速度で進む事が出来るのは確かです。参考までに...「F1(任天堂)」のフォーミュラーカーのターボ時の最高速は時速496kmです。

南極の地形

各ステージのコースは実際の南極の地形に合わせて作っている訳ではないと思われますし、ゲームと言う事で、当然、不自然な部分も見られるのですが、その中でも特に酷いと感じたのが南極一周中に何度か出て来た長い直線の地形です。とても自然に出来たものとは思えず、不自然極まりないように見えました。ゲーム内では多少不自然なところがあっても気になりませんが、(むしろゲームと言う事で「不自然さがあるのは当然の事」として捉えるように努力しているのですが、そのゲームに対して寛容な姫でも)これは行き過ぎのように感じました。他(例えば、南極の内側方面に大きな海が見えたり、内側に海を持ったコーナーはあるのに外側に海を持ったコーナーが1つもなかったり(これはコースの取り方次第であり得る事ですが))はまだ許容範囲ですが...あの人工的な長い直線だけは少々受け入れ難いと言えます...。

長い直線の地形[けっきょく南極大冒険]

[けっきょく南極大冒険]

自然に出来たとは思えない長い直線の地形が南極に...。

総合評価 : 22点

「けっきょく南極大冒険(コナミ)」の総合評価は22点です。

ゲーム内容としては「F1レース(任天堂)」と大差がないのですが、(道幅を広くしてフォーミュラーカーをジャンプ出来るようにしただけのようなもの。)少し手を加えただけで楽しめるようになるものだと感心しました。

しかし、楽しく遊ぶ事が出来たのは初回プレイの1周目の途中までで、ゲーム初心者の姫が初回プレイでもクリア出来てしまうほどに簡単な事と、どこまで行っても変わらず単調なゲーム内容が続く事から早々に飽きが来てしまいました。もう少し長く楽しめるように工夫されていれば評価はもっと上がったと思います。22点は「1周目途中まではそれなりに楽しめたけど...」と言う評価の点数です。

たまに気が向いた時に少しプレイするゲームとしては向いているかも知れません。

TOPへ