エレベーターアクション(タイトー) : 感想・レビュー [ファミコン]

エレベーターアクション : 感想・レビュー

操作性の悪いアクションゲーム慣れが必要

「エレベーターアクション(タイトー)」の自機のスパイは左右への移動が遅く、ジャンプもゆっくりですし、赤い扉に入る際にボタン操作がなかったり、エスカレーターの上り下りが思うように行かなかったり(エスカレーターの下の白いマットの上でしゃがんでガードマンに攻撃を行った後、立ち上がるとそのままエスカレーターで上の階へと移動させられてしまいます...)と、操作性、操作感覚がとても悪いように感じられました。アクションゲームで操作性や操作感覚が悪いと言うのは致命的なように感じます。

他にはエレベーターの中でしゃがめない点がとても残念でした。エレベーターの移動中はエレベーターを降下させる操作と重複するのでしゃがめないのも仕方が無いのかも知れませんが、せめてエレベーターが稼動範囲の底にある時はしゃがめるようにしておいて欲しかったです...。

バグだらけの製品

「エレベーターアクション(タイトー)」はバグだらけのゲームで、プレイしていても「試作品?」と思ってしまうような出来でした。これが完成品として売られていたと言う事が信じられません...。

バグの中で特に酷かったのは...突然、画面が強制的に上方にスクロールして行き、マンションの上の空まで自機が移動する...と言ったバグです。これまでに姫がプレイしたファミコンの中で最も酷いバグでした。

このバグは起こる確立が低くはなく、作り手側は気が付いていて当然だと思われます。また、確立が低くない事に加えてプレイに大きな影響を与えるバグである事から、到底、見逃して良いものだとは思えません。こう言った大きなバグは製品として販売する前に取り除いておくべきだと思うのですが...物を作ってお金を得る側の人間として最低限の仕事が出来ていないように感じられました。

大バグ[エレベーターアクション]

[エレベーターアクション]

信じられないような大バグが残ったまま...。

難易度

操作性が悪い事とプレイに影響を及ぼす(死亡原因になる)バグがある事も影響していますが、難易度は姫がこれまでにプレイしたゲームの中では高い方だと言えます。

特にガードマン(敵キャラ)が発狂してからは一気に難易度が上がります。ガードマンが発狂するまではそれほどでもないのですが...。

4面ループ型

構成は4面ループ型になっています。

各面に見られる変化は少なく、これ以上面数を増やしてもあまり意味はないと思われますので面数の少なさは気になりませんでした。それよりも各面にもっと変化を持たせて欲しかったです。それでバグが増えないのであればですが...。(そして、そうなるともっと面数が欲しくなるのですが...。)

背景音楽(BGM)

背景音楽(BGM)は非常に寂しいものとなっています。背景音楽に関してはもう少し色のある音楽を使っても良かったのではないかと思います。また、何らかの工夫(例えばガードマンの発狂と共に音楽が変わるなど...)があっても良かったように思います。

残り自機数が分からない

プレイ中はスパイ(自機)の残り数が分からないようになっていました。自機の残り機数を示すくらいの事は簡単に出来そうですが...プレイヤーに対して不親切であるように感じます。

多くのアイディアが見られる

「エレベーターアクション(タイトー)」には多くのアイディアが見られます。ランプを撃つと停電が起こったり、撃ち落としたランプでガードマンを倒す事が出来たり、エレベーターの天井に乗る事が出来たり、エレベーターの下部と床、エレベーターの上部と天井でスパイ(自機)やガードマンが押し潰されたり...。侵入時のアクションも凝っていると思います。

残念なのはこれらのアイディアが面白さとして反映されていない事です...。

不自然な箇所が目に付く

ゲームなので不自然な点があるのは当然だとは思いますし、最近はその不自然さにも慣れて来たつもりでいるのですが...(例えば、「エレベーターアクション(タイトー)」で言えば、ピストルから無限に弾が出せたり、高性能な連発型であったり...など。)それでも見逃せないような不自然さがこのゲームの中にはいくつか見られました。

1つのランプを撃ち落とすと全フロアで停電が起こったり、エレベーターに扉が付いていなかったり、エレベーターをフロア単位ではなく自由に上下移動させる事が出来たり、エスカレーターでガードマンラとすれ違ってもガードマンが攻撃して来なかったり...。そもそもステージとなっている建物の構造自体が不自然過ぎます...。

総合評価 : 3点

「エレベーターアクション(タイトー)」の総合評価は3点です。

完成度が非常に低く(大バグ小バグが残されたまま)、自機の操作性も悪いため、姫のようにゲームに楽しさを求めてプレイするような人間にはとてもまともにプレイ出来るようなゲームではないように感じられました。

姫がプレイした中では...ガードマンが発狂した中をノーミスで進んで行き、もう少しでステージクリアだと言うところで大バグに見舞われて死亡...と言う事がありましたが、それが1度だけならまだしも...と言うようなゲームです...これは...。姫はプレイ意欲を保つ事が出来ませんでした...。

アイディアは「面白そう」と感じさせるものがあっただけにここまで出来が悪くなってしまっている事には残念でした。

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