ハイパースポーツ(コナミ) : 感想・レビュー [ファミコン]

ハイパースポーツ : 感想・レビュー

ハイパーオリンピックの続編

「ハイパースポーツ(コナミ)」は「ハイパーオリンピック(コナミ)」の後続となるゲームです。「ハイパーオリンピック」では100m走、走幅跳、110mハードル、やり投の4種目でしたが、「ハイパースポーツ」ではクレー射撃、三段跳、アーチェリー、走高跳の4種目になっています。

プレイに際しては「ハイパーオリンピック」と同様に専用のコントローラー「ハイパーショット」を使用します。

単純な操作

ボタンが2つしかない「ハイパーショット」を使用するため「ハイパーオリンピック(コナミ)」と同様に各種目の操作は単純だと言えますが、「ハイパーオリンピック」では4種目とも操作の形が「連打からのジャンプボタン」だったのに対し、この「ハイパースポーツ」では同操作を必要とする種目は三段跳と走高飛の2種目だけとなり、クレー射撃とアーチェリーに就いては2つボタンのみの単純な操作と言う点は同じであっても、全く別の操作方法となっていて、ゲーム感覚もこれまでの種目とは異なるものになっていました。

「ハイパーオリンピック」、「ハイパースポーツ」の「単純な操作」の中に面白さがあったかと言うと...残念ながら姫にはそれはあまり感じられませんでした。ただ、同じ単純な操作でもクレー射撃やアーチェリーのような操作よりは「連打からのジャンプボタン」の操作の方がまだ「操作による楽しさ」があったとは思います。クレー射撃とアーチェリーは操作する事による楽しさは少しもありませんでしたので...。

また、同じ「連打からのジャンプボタン」の操作で行う種目でも「ハイパーオリンピック」の4種目の方が「ハイパースポーツ」の三段跳や走高跳よりも「操作による楽しさ」があったように思います。

操作感覚は全体的に「ハイパーオリンピック」の方が好みに合っていると思いました。

連打の重要性の低下

「ハイパーオリンピック(コナミ)」では連打が重要な要素でしたが、「ハイパースポーツ(コナミ)」に就いては連打の重要性が大きく低下しています。新しい種目を入れるために「少し減った」と言うくらいであればまだ分かりますが、重要性が大きく失われてしまった事はとても残念に思いました。確か、「ハイパーオリンピック」の時は連打が「売り」だったはずです...。あの連打合戦が好きだった人からするとこの連打の重要性の低下は姫よりも残念に感じるかも知れません。

鮮度の低下

前作の「ハイパーオリンピック(コナミ)」では「ハイパーショット」を使った操作と記録を競ってステージを進んで行く形式に新鮮さを感じたのですが、この「ハイパースポーツ(コナミ)」ではその新鮮さは既に感じられませんでした。

クレー射撃、アーチェリーと言う前作とは違う形式の種目が入ってはいるものの、これらは後続作品に入れるにしては物足りなく感じられ、失われた鮮度を補うには弱いように思いました。(続編にではなく「ハイパーオリンピック」に入っていればこれらの種目に対しての感じ方もまた違っていたのではないかと思いますが...。)

記録への挑戦意欲が沸かない

「ハイパーオリンピック(コナミ)」ではそれなりに記録への挑戦意欲が沸いたのですが、「ハイパースポーツ(コナミ)」ではそれが全く沸きませんでした。

クレー射撃もアーチェリーも得点上限が見えていますし、走高飛は、「どこまで高く飛べるかへの挑戦」ではなく、「規定値を飛び越える事が出来るかどうか」でしかありません。記録に挑戦するのなら三段跳と言う事になりますが、そのために他の種目を消化するほどの意欲はそこには沸きませんでした。

実際、「ハイパーオリンピック」の時は何度か記録への挑戦を行いましたが、この「ハイパースポーツ」では初回プレイ終了時点でプレイ意欲が枯渇してしまい、以降のプレイを打ち切っています。(この先、記録に挑戦する事があるかも知れませんが、この記事を書いている時点ではその気にはなれません。)

プレイヤーが記録を狙いたくなるような要素をそれぞれの種目に組み込んでおけばもう少し夢中になれたのではないかと思います。それがなかったのが残念です。

総合評価 : 4点

「ハイパースポーツ(コナミ)」の総合評価は4点です。

「ハイパーオリンピック(コナミ)」の評価が9点だったのでそれを基準に付けました。

全体的な面白味が少ない点は「ハイパーオリンピック」も同じですが、「ハイパースポーツ」の方が更にその面白みが減少しいるように感じました。

全体的に連打の重要度が低下した事と記録への挑戦意欲を沸かせるような工夫がなかった事は残念です。この「ハイパースポーツ」をプレイした後に思ったのですが、「ハイパーオリンピック」での連打(姫は定規を使用)はあれはあれで楽しかったのかも知れません。連打の重要度の低下は寂しく感じました。

「ハイパーオリンピック」を最初にプレイした時は目新しさを感じ、それを上乗せして評価を出したのですが、「ハイパースポーツ」では既にそう言った目新しさは感じられないようになっていました。人間の慣れの速さを感じました。

「ハイパーオリンピック」から見ると...面白味、熱中度、鮮度...全てが低下しているように感じました。3ヶ月の間を置いて発売された後続作品に当たる作品なのですから、もう少し前作よりも工夫があっても良かったのではないかと思います。

好みだけで言うと「ハイパーオリンピック」の方がまだ好みに合っていたと思います。

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