スターフォース(ハドソン) : 感想・レビュー [ファミコン]

スターフォース : 感想・レビュー

縦スクロール型シューティングゲーム

「スターフォース(ハドソン)」は縦スクロール型のシューティングゲームになっています。姫がこれまでにプレイしたゲーム(「ドンキーコング(任天堂)」他から「スターフォース」までのファミコンソフト)の中では「ゼビウス(ナムコ)」(縦スクロール型、8方向移動の自機、地上物と空中物が登場する)が比較対処になると思います。

対地・対空兵器の区別がない

「スターフォース(ハドソン)」には「ゼビウス(ナムコ)」のような地上物・空中物に対する弾の撃ち分けはなく、自機ファイナルスターの放つスタービームは地上物・空中物の両方を攻撃出来るようになっています。

スタービームの地上物・空中物への使い分けは出来ず、弾道上で先に当たったものに対してダメージを与えるようになっています。このため、地上物を破壊したい時の空中物、空中物を破壊したい時の地上物は攻撃対象に対しての障害になります。

連射重視のシューティングゲーム

自機ファイナルスターは高速連射が可能であり、動きの素早い敵機が数多く出現する事、マジッカ(ケラ/プン)、ヒドン、ジムダ・ステギ、ゴーデス(100万点の隠しキャラ)と言った弾を複数発当てなければ破壊出来ない地上物がある事、対地・対空の撃ち分けがないため地上物を破壊したい時の空中物、空中物を破壊したい時の地上物が攻撃対象に対する障害になる事、ラリオスでボーナスを得るために短い時間内に多くの弾を撃ち込まなければいけない事...などから、連射速度が重要なシューティングゲームのように感じられました。

これはこれまでのファミコンのシューティングゲームにはなかったものだと思います。

ギャラクシアン(ナムコ)」、「ギャラガ(ナムコ)」、「スペースインベーダー(タイトー)」は敵キャラが空中物のみで、それらに対する正確な射撃が必要でしたし、「ゼビウス(ナムコ)」は対地・対空での撃ち分けがり、特に地上物に対しての正確な射撃が求められました。

ですが、この「スターフォース(ハドソン)」は連射速度があれば射撃技術は(あった方が良いとは思いますが)多少雑でも構わないような感じをプレイしていて受けました。

パワーアップする自機ファイナルスター

自機のファイナルスターはパーサーと合体する事によって移動速度が上がり、オート連射の速度が上がるようになっています。

これまでのファミコンのシューティングゲームを見ると「ギャラガ(ナムコ)」ではデュアルファイターと言う形態がありましたが、これはパワーアップではなく、自機を2機並べただけですし、「フォーメーションZ(ジャレコ)」の可変型自機イクスペルは機体の形態が変わるだけで、パワーアップすると言うものはありませんでした。ファミコンのシューティングゲームでは純粋に自機の能力が向上すると言うのはこれが初めてなのではないかと思います。

姫としては自機の速度は速い方が操作しやすいのでパーサーとの合体によってファイナルスターの移動速度が上がると言うのは嬉しかったです。

パーサーとの合体後、オート連射の速度と自機の移動速度の上昇と共に背景音楽(BGM)も軽快なものへと変化するところも良いと思います。姫はこう言った演出は好きなようです。

豊富で個性的な特徴を持った敵キャラ

独自の行動パターンを持った敵キャラが数多く登場します。「ゼビウス(ナムコ)」では敵キャラの種類に寂しさがあったのですが、「スターフォース(ハドソン)」は賑やかでプレイしていても楽しいです。

敵キャラの出現順番は決まっていて、これを憶える事が攻略への道にも繫がるのですが、それが攻略意欲を沸かせる要素の1つにもなっています。

ボーナス要素

ステージ内には...マジッカ(ケラを出す事で1UP)、ジムダ・ステギ(片側の列を10個連続で破壊すると8万点のボーナス)、ゴーデス(隠しキャラ。出現させ破壊すると100万点のボーナス)、ラリオス(合体前に破壊する事で5万点のボーナス)、ボーナスターゲット(「B」と「b」があり、エリア内の全てを破壊するとそれぞれ1万点のボーナス)...と言ったボーナスが用意されています。

これらのボーナス要素はゲーム内での遣り甲斐や楽しみに繫がっているように感じます。

単純で爽快なシューティングゲーム

対地・対空への撃ち分けがない事や射撃の正確さよりも連射速度が重要になっている事でゲーム内容は「ゼビウス(ナムコ)」よりも単純なものになっていますが、それが「ゼビウス」、そして他のシューティングゲームにも見られなかった爽快感に繫がっているように感じました。

自機ファイナルスターは8方向に移動する事が出来、移動速度もパーサーと合体した後はストレスを感じさせるようなものでなく、姫にとっては快適にプレイ出来る速度でした。「ゼビウス」では自機ソルバウルの移動速度を遅いと感じ、ストレスを感じていたのですが、「スターフォース(ハドソン)」ではそう言ったものは感じられませんでした。

浮遊大陸ゴーデスはループ型

浮遊大陸ゴーデスはループ型になっています。ゴーデス大陸の終わりまで行くと最初に戻るようになっていて、マップ上での終着点(ここまで辿り着けばクリア)と言うものは用意されていません。

エリアターゲットは「無限」に続く

エリアの終わりに出現するターゲットはアルファ・ターゲットから始まり、オメガ・ターゲットまで用意されいますが、オメガ・ターゲットから先はどこまで行っても全てインフィニティになっています。

エンディングがない

一応は謎の地上絵の謎を解き明かしてゴーデスを発見、破壊する事が出来れば使命達成となり、ゴーデス大陸の完全征服を完了するらしいのですが、実際にはゴーデスを発見、破壊しても100万点が加算されるだけで、他には何も起こりません...。

ゴーデスを撃破しても、浮遊大陸の終わりまで辿り着いても、オメガ・ターゲットを倒してもゲームは終わる事なく延々と続き、エンディングのようなものはどこにも用意されていないようです。

単純さと爽快さが「スターフォース(ハドソン)」の良いところなので変なゲーム展開を付ける必要はないと思いますが、せめてエンディング(終わり)くらいは用意しておいて欲しかったです。

高くはない難易度

ゲーム初心者でシューティングゲームを苦手としている姫が初回プレイで500万点近くまで行けた事を考えると難易度は高いとは言えないと思います。

シューティングゲームの面白さ

姫はシューティングゲームは苦手ですし、これまでに苦痛は感じても面白いと感じた事はなかったのですが、「スターフォース」はそれらのゲームとは違いとても楽しめ、シューティングゲームも作り様によっては十分に面白くなると言う事を知りました。

無敵コマンド

「スターフォース(ハドソン)」には自機ファイナルスターが無敵になる無敵コマンドがあります。ただ、無敵コマンドを使うと敵機や敵の弾を避けて行く面白さが失われ、(それが「スターフォース」の面白さの全てではないとは思いますが、)ゲームが全く面白味のないものになってしまいますし、全体的に難易度が低く、無敵を使わなければ先に進めないようなゲームではないので、「どうしても先に進めず、先に進むためにはゲームの面白味が失われても良い」と言う人以外には無敵を使用する意味はあまりないように感じられました。特に「スターフォース」を純粋に楽しみたい人は使用しない方が良いように思います。

無敵の使い道としては姫の場合で言えば攻略ページを作るためのプレイ時に使用するくらいだと思います。この場合、ゲームの面白さが消えても関係いですし、自機が死亡しなくなるのは作業上便利だと言えますので。

総合評価 : 56点

「スターフォース(ハドソン)」の総合評価は56点です。ここまでのゲームの中で最も高い評価点になりました。

連射重視、地上物空中物を(弾の撃ち分けもなく)ひたすら倒して行く単純さ、独特の動きを持った敵キャラ達、移動速度の速い自機...どれも姫の好みに合っています。これまでのシューティングゲームに感じていた不満のほとんどが解消されているように思われますし、単純で爽快で夢中になる事が出来、全体的にはとても面白くあったと言えます。

ボーナスを積極的に取りに行ったり、敵機の出現順や行動パターンを憶えて効率の良い敵機撃墜を目指したり、動きの速い敵機や沢山の弾を回避するのも楽しかったです。

難易度に関してはシューティングゲームが苦手な姫が初回プレイで500万点近くまで行けた事からすると高くはないと思います。姫としては少し物足りないところがあり、敵機の弾数はもう少し多くても良かったように思います。

残念だったのは全体のはっきりした目的がない事と、エンディングが用意されていない事です。エリアターゲットはオメガ・ターゲットの後はインフィニティの繰り返し、大陸は無限ループ、目的も終わりもなく延々とゲームが続くようになっていて、無目的と永遠の繰り返しをゲームに求めていない姫としては残念でした。

全体的には「スターフォース」は楽しくプレイ出来ましたし、姫はシューティングゲームはあまり好きではありませんでしたが、「スターフォース」によってシューティングゲームを少し好きになる事が出来ました。

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