ワープマン(ナムコ) : 感想・レビュー [ファミコン]

ワープマン : 感想・レビュー

スペースワールドとメイズワールド

「ワープマン(ナムコ)」はスペースワールドとメイズワールドの2つのステージを行き来出来るようになっています。

今まででは「ピンボール(任天堂)」で通常ステージとボーナスステージの間を行き来すると言うのはありましたが、通常ステージが2つ用意されていてそこを行き来すると言うのは初めての形です。

ただ、姫の場合は好みもあってメイズワールドにはほとんど移動せず、スペースワールドでのプレイばかりでした。

ステージを変えても弾や爆弾を炸裂弾に変える事が出来るくらいで、姫にとっては好みや気紛れ以外でステージを変える理由が見当たらず、ステージが2つある事の意味があまり感じられませんでした。ステージを変えた方が良い理由をもう少し用意して欲しかったです。

4方向から迫る敵キャラ

スペースワールドでは4方向から敵キャラが迫り、それをリニアガンを使って4方向で迎え撃って行きます。

スペースワールドはシューティングゲームの要素が強いと言えますが、この4方向から迫る敵を4方向で迎え撃つと言うのはシューティングゲームとしてもアクションゲームとしてもファミコン初の形になっています。ただ、あまり新鮮さは感じられませんでした...。

時限爆弾を使って敵を倒す

メイズワールドでは爆弾を使って敵を倒して行きます。

トップビューとサイドビューの違いはありますが、爆弾で敵を倒すと言うのは「ちゃっくんぽっぷ(タイトー)」以来です。(「レッキングクルー(任天堂)」でも爆弾を使って敵を撃退出来ますが、ここでは除外。)

「ワープマン(ナムコ)」の時限爆弾は「ちゃっくんぽっぷ」のような一定時間で爆発する爆弾とは違い、ボタンの長押しで爆発までの時間を長くする事が出来るようになっています。これはゲーム性の向上にも繫がりますし、良いアイディアでもあるとは思うのですが...残念ながらゲームを面白くする事には繫がっていないように感じました。

変化の少ないゲーム展開

敵キャラの種類が少なく、各面の形もスペースワールドは配置されている岩の位置が変わるだけ、メイズワールドは迷路の形が少し変わるだけで、それ以外の変化はなく、その変化の少ない中で敵キャラを倒す作業だけを繰り返す...。全体的な目的もなく、ただ目の前の敵キャラを倒して行くだけのゲームだと言えます。姫の場合は初回プレイで飽きが来てしまいました。

「EXTRA」の文字を集めて1UP

ワープマン(自機)の残り機数は得点だけでなく、「E」、「X」、「T」、「R」、「A」の5つの文字を集める事でも増えるようになっています。

このEXTRA文字は順番通りに現れる訳ではなく、既に取得している文字も出現するため、思い通りにはならないようになっているのですが、その分、全ての文字が揃った時には嬉しく感じられました。

炸裂弾は諸刃の剣

炸裂弾は爆風(?)で敵キャラを倒す事が出来るため強力な武器だと言えますが、その爆風は自機も死亡させるため諸刃の剣だと言えます。特にスペースワールドでは壁や敵や岩の近くで使用する場合には注意が必要で、不注意から死に繫がる事もあります。

姫はステージ間の移動をほとんど行わずにプレイしていたためリニアガンも時限爆弾も炸裂弾化する事は少なかったのですが、得られる効果が高い代償として使用に対する危険度が高い武器と言うのは魅力的な部分もあり、こう言う武器はゲーム内にあっても良いと思いまいました。

地味さと物足りさを大きく感じるゲーム

「ワープマン(ナムコ)」は全体的に地味な印象で物足りなさを感じました。ゲーム内容、ゲーム性、画面、効果音、BGM(背景音楽)のどれもが...。派手さや複雑さに偏っても良くないとは思いますが、もう少しそう言ったものを持たせても良かったのではないかと思います。

総合評価 : 11点

「ワープマン(ナムコ)」の総合評価は11点です。

アクション部分での面白さや楽しさが感じられない上、大きな目的がない中で延々と敵キャラを倒し続けて行かなければならず...プレイ意欲が沸かないゲームでした。(同メーカーの前作の「ディグダグ(ナムコ)」のレビューでも似たような事を書いています...。)

2種類のステージを行き来出来たり、時限爆弾を使って敵を倒したり、武器の炸裂弾化、EXTRA文字による1UPなどゲーム性の面での工夫は見られますが、どれも面白さには繫がらず、11点と言う評価になりました。

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