サッカー(任天堂) : 感想・レビュー [ファミコン]

サッカー : 感想・レビュー

サッカー

姫はサッカーの事はよく知らなかったので事前に勉強してからゲームに臨みました。

しかし...この「サッカー(任天堂)」は姫の勉強したサッカーとは大きく違うものでした。

中でも最も驚かされたのが人数です。通常のサッカーでは1チーム11人で試合をするようなのですが、「サッカー」は1チームが僅か6人...学んだシステムも全く活かせませんでした...。

以下、プレイ時に気になった点です。

  • 1チームが6人しかいない
  • 選手交代が出来ない
  • フォーメーションが一種類しかない(2-1-2)
  • キックに種類がない
  • ヘディングが出来ない
  • オーバーヘッドキックが出来ない
  • 軌道に変化を持たせたシュートが出来ない
  • スライディングが出来ない
  • フェイントが出来ない
  • ほとんどの反則がない
  • イエローカード/レッドカードがない
  • フリーキックがない
  • ペナルティーキックがない
  • コートの入れ替えがない
  • 前半後半の表示がない
  • アディショナルタイム(所謂ロスタイム)がない
  • 審判がいない

1チームが6人しかいない

上述にもあるようにこの「サッカー(任天堂)」は1チームが6人しかいません。姫の学んだルールでは7人未満の場合は試合を開始出来ないとなっていたのですが...。

選手交代が出来ない

選手交代はありません。そもそも選手毎に個性を持たせている訳ではないので必要ないのかも知れませんが...。

フォーメーションが一種類しかない(2-1-2)

試合中のフォーメーションは「2-1-2」になっていて、これは変更する事が出来ません。

キックに種類が無い

サッカーの勉強ではキックの際には爪先、足の甲、内側、外側、踵を臨機応変に使い分ける必要があると言う事を学び、それをゲーム内で見る事が出来ると思い期待していたのですが...このゲームは姫の期待には全く応えてくれませんでした...。

ヘディングが出来ない

ヘディングがありません。高いボールをジャンプしてヘディングで競い合うと言った事も、セットプレイからゴール前に上がったボールをヘディングでゴールに押し込むと言った事も出来ません...。

オーバーヘッドキックが出来ない

姫は「サッカー」の勉強の後にあやちゃんの指示で「キャプテン翼」を読んだ(正確には「読まされた」)事もあり、オーバーヘッドキックが出来ないのは非常に寂しく感じました。

現実のサッカーでは大空翼その他の放つようなオーバーヘッドキック(クロスバーよりも高く飛ぶようなオーバーヘッドキック、など...)はないようなのですが、ゴールに背を向けた状態から頭の少し上のボールを蹴るようなオーバーヘッドキックは実際にもあるらしいので、せめてそう言うオーバーヘッドキックくらは出来るようにしておいて欲しかったです。

軌道に変化を持たせたシュートが出来ない

シュートは右方向にも左方向にも曲げられませんし、ドライブ回転もかけられず、無回転でも打てないようです。ただ、方向を決めて前方に蹴り出すだけになっています。

スライディングが出来ない

スライディングがありません。これではスライディングタックル部隊も組めません...。

フェイントが出来ない

フェイントをかける事が出来ません。ドリブル中は(十字ボタンの操作でそれっぽい事も出来ますが、基本的には)ただボールを蹴って進むだけですし、ボールを蹴る時もそのまま蹴り出すだけです。

ほとんどの反則がない

オフサイド以外の反則がありません。

ハンドの反則がなく、相手選手を蹴ったり、押したり、掴んだり、抑えたり、倒したりする事もありません。

イエローカード/レッドカードがない

悪質な反則が発生しないようになっているため審判からイエローカードやレッドカードが出される事もありません。(このゲームでは審判自体の姿がありませんが。(後述))

フリーキックがない

フリーキックはオフサイドによる間接フリーキックのみになっています。(オフサイド以外の反則がありませんので...。)

相手ゴール前での直接フリーキックがないのは残念です。色々なセットプレーを試してみたかったのですが...。

ペナルティーキックがない

ペナルティーキックもありません。(引き分けで終了した場合はPK戦がありますが。)

コートの入れ替えがない

通常、サッカーでは前半と後半で違う側のコートを使うようになっているらしいのですが、このゲームでは前半も後半も同じ側のコートを使うようになっています。

前半後半の表示がない

現在が前半なのか後半なのかを示すものがありません。この辺りは表示しておいた方が親切だと思います。

アディショナルタイム(所謂ロスタイム)がない

アディショナルタイム(古くは所謂ロスタイムと呼ばれていたもの)がありません。残り時間を表す時計(止まる事なく進み続けるだけの時計)が0になった時点でハーフ終了となります。審判がいない(後述)ため「主審の時計」もないと言う事なのでしょうか...。

審判がいない

ベースボール(任天堂)」や「テニス(任天堂)」では審判を置いていましたが、この「サッカー(任天堂)」では審判が全く置かれていませんでした。(「ベースボール」の場合は現れたり消えたりの審判もいましたが...。)

任天堂は、ゲームの面白さにはこだわらなくても、そう言うところにはこだわっている感じがあったので、当然、「サッカー」にも審判が出ているものと思っていたのですが。

時間設定と時間の進む速さ

時間の設定が45分ハーフ以外に30分と15分を選択出来るようになっています。また、ゲーム内での時間の進みは実際のものよりも速くなっています。この辺りはゲームとしての配慮、気軽に遊べるようにするための工夫だと思います。

動きの鈍さ

パスを出すにしてもシュートを放つにしてもボタンを押してから実際に蹴り出すまでの時間が遅いように感じられます。

アーバンチャンピオン(任天堂)」もそうでしたが、操作が反映されるまでの時間が長いとストレスが発生するようです。(任天堂のゲームは操作感覚が悪いものが多いように感じられ、メーカーの1つの特徴に見えて来ます。)

西ドイツ

選択チームの中に「西ドイツ」があります。かつてそう言う国もあったと聞かされていますので歴史を感じました。

総合評価 : 7点

「サッカー(任天堂)」の総合評価は7点です。

非常に雑な作りになっているように感じられました。サッカー風になれば良いと言った感じで作ったかのように見えます。

姫にはサッカーの魅力は分かりませんが、恐らくこのゲームではその内の何パーセントも感じる事が出来ないのではないかと思います。

サッカーを勉強してそれなりに期待(勉強までしてまで勝手に作り出した期待)を持ってゲームに臨んだのですが、蓋を開けてみれば足りないものばかりの不満足なものになってたので残念に思いました。ゲームの不出来に加えて期待外れだった分も含み7点と言う点数を付けました。

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