ちゃっくんぽっぷ(タイトー) : 感想・レビュー [ファミコン]
ちゃっくんぽっぷ : 感想・レビュー
自機の操作と挙動には慣れが必要
自動前進機能
「ちゃっくん」(自機)は何もしなければ(十字ボタンの上下を押さなければ)床を進行方向に自動で進み続けるようになっています。このため、「ちゃっくん」の挙動に慣れるまでは「丁度良い場所」に止まるのが難しい事がありました。
爆弾の制限
「ちゃっくん」が同時に出せる爆弾数は左右で各1個ずつであり、更に爆弾を出してから(障害物がない場合)一定の距離を転がり、一定の時間が経たなければ爆発しないようになっています。
これは、ゲームに慣れて来ると最初から転がる距離や爆発までの時間を計算に入れて爆弾を出す事も出来るようになりますし、「もんすた」の行動パターンが見えるようにもなって来て、「もんすた」を倒す事はそれほど難しくはなくなるのですが、それまでは初心者にとっては最も苦労する部分なのではないかと思います。
ジャンプの高さの変化
「ちゃっくん」は足のかかっている床の量が少ないとジャンプ出来る高さが低くなるのですが、ゲームを始めた最初の頃は「ちゃっくん」の基本的なジャンプの高さや足場が少ない時のジャンプの高さが把握出来ていなくて「行けると思った場所が行けない」と言う事が多々ありました。
真上にしかジャンプ出来ない
「ちゃっくん」は真上にしかジャンプ出来ず、上の段へと移動する時や床のない場所を向こうへと渡る時には天上に張り付いて移動する必要があります。
このため、「もんすた」(敵キャラ)から直線的に逃げると言う事が出来ず、特性上の回り道を強いられている間に距離を詰められて死亡すると言う事もありました。
だからと言って斜めにジャンプ出来たり、壁を垂直に上る事が出来るようになってしまうと迷路が迷路ではなくなってしまうので仕方が無いとは思いますが...。
この自機と「もんすた」(迷路内を自由に動ける)との行動能力の差は、「もんすた」の行動パターンを把握した後はそれほど苦にはならなかったものの、最初の内はゲーム初心者の姫にとってはとても苦労させられました。
慣れによって変わる難易度
「ちゃっくんぽっぷ(タイトー)」は最初にプレイした時は非常に難しく感じました。
しかし、10分ほどプレイを続けている内に自機の操作と挙動にも慣れて行き、「もんすた」の行動パターンも見えるようになって来たため、その後は最初に感じたような難しさは感じなくなっていました。
恐らく、自機の操作と挙動の特殊性がこのゲームの難易度を高くしているのではないかと思います。
9面ループ構成でエンディングはなし
「ちゃっくんぽっぷ(タイトー)」は9面をクリアした後は再び1面(面数表示は10面)に戻るようになっています。残念な事にエンディングのようなものは用意されていません。
この2周目は難易度が上がるだけでそれ以外の変化がないため、姫の場合は2周目は全くプレイ意欲が沸きませんでした。また、最初に9面をクリア出来たプレイ以降のプレイでは...クリアしてもどうせエンディングもなく1面に戻るだけ...と言う事から1面を始める時点で既にプレイ意欲が沸かなくなっていました。
このような事に簡単に陥ってしまわないように、せめて、小さな目的(捕らわれのハートを解放して行く)以外にも全体としての大きな目的を作っておいて欲しかったです。そしてそれを達成した時のエンディングもです。ゲーム自体に面白さや楽しさが欠けている上に、大きな目的もなく、延々とハートを解放して行くだけの何の結末もないゲームと言うのでは...プレイ意欲が保てなくても仕方が無いように思います...。
総合評価 : 7点
「ちゃっくんぽっぷ(タイトー)」の総合評価は7点です。
自機の操作や挙動が独特であり、自機をきちんと動かして迷路をクリアするためにはそれなりの慣れが必要とされます。そのため最初の内は非常に難しく感じられるゲームです。
逆に慣れれば自機の独特の動き対する戸惑いが消え、最初の頃の難しさはなくなるのですが...不慣れの状態、慣れた状態...どちらの状態でも面白さは感じられませんでした。
迷路と言う舞台設定、転がる時限式の爆弾を使った攻撃、天上に張り付いての移動...挑戦と思えるアイディアが多く見られ、それはそれで良い事だとは思うのですが、その挑戦が面白さに繫がっていないのが残念でした。
色々と考えられてはいるようですが、面白さ、楽しさがないと言う事で7点としました。自機の独特の操作と挙動は好みの分かれるところだと思います。これに関しては、慣れてしまえば特に苦は感じないものの、姫はあまり好きにはなれませんでした。