ホーガンズアレイ(任天堂) : 感想・レビュー [ファミコン]

ホーガンズアレイ : 感想・レビュー

3つのゲームモード...

「ホーガンズアレイ(任天堂)」には同じく光線銃シリーズである「ワイルドガンマン(任天堂)」や「ダックハント(任天堂)」と同じように3つのゲームモードが用意されていますが、「ワイルドガンマン」や「ダックハント」では用意された3つのゲームモードの内の「GAME A」と「GAME B」が難易度を変えただけの同じ内容のゲーム(ターゲットの数が1つか2つかの違いだけ)だったのに対し、この「ホーガンズアレイ」は3つのモードとも別の性格を持ったゲームになっています。

GAME A(HOGAN'S ALLEY A)

射撃場で3つのパネルからギャングのパネルを瞬時に判別し撃ち抜くモードです。姫は頻繁に撃ちミスや判断の遅れがあり、あまり得意ではありませんでした。

プロフェッサーとギャングAの色使いが同じだったり、ポリスとギャングCの色使いが同じためこれらを間違えて撃ってしまう事や撃つのを迷い時間切れになってしまう事が多かったです。特にプロフェッサーはギャングAではないと判断しても瞬間的に「実は殺し屋」のように見えてしまいその怪しい姿に引き金を引く指が止まらない事もありました。これと比べるとポリスとギャングCは純粋な見間違いによる撃ちミスばかりでした。

女性は他の誰とも似ていないのですが、これも瞬間的にスパイのように見える事があり、プロフェッサーと同じくターゲットではないと判断した後でもその怪しさから撃ち抜いてしまう事が多くありました。プロフェッサーも女性も姫が勝手に怪しく感じてしまうだけなのですが、瞬間的な判断を迫られる中で無意識に感じた怪しさを元に反射的に撃ってしまっているようです。

結局、安心して引き金を引いていたのはギャングBだけでした。

GAME B(HOGAN'S ALLEY B)

ギャングのパネルを撃ち抜くのは「GAME A」と同じですが、舞台が射撃場から市街地に変わり、移動中から狙撃出来るパネルも登場します。

撃ちミスや判断の遅れが出る場面は「GAME A」の場合と全く同じです。プロフェッサーとギャングAを間違えて撃ったり、プロフェッサーだと判断しても怪しさから撃ってしまったり、ポリスとギャングCを間違えて撃ったり、女性だと判断しながら怪しさに指が止まらなかったり...と。

「GAME A」よりも銃口を移動させる範囲が増えた事で難しくなっています。また、姫にとっては移動中から狙撃出来るパネルは狙い難く、ミスの原因になる事が多くありました。

画面が切り替わる際には画面から画面が流れるように切り替わっていました。これが噂に聞く「スクロール」と言う技法のようです。

同じ事の繰り返しを続けなければいけないのは今までのゲームと変わりませんが、周回によって建物や背景の色を変えると言った工夫が取り入れられています。色を変えたところでゲーム内容は同じままなので飽きが来るのは早いのですが、「全てが同じ」と言う状況が続くよりは良いと思います。

GAME C(TRICK SHOT)

缶に弾を当ててコントロールして得点に繫げるゲームです。

高得点を狙おうとするとそれなりに難しくミスが出る事もありますが、得点を捨てて面をクリアする方に重点を置くと一転し、100面を過ぎてもミスが全く出ないくらい簡単になってしまいます。恐らく面をクリアする事を目標に遊ぶモードではなく高得点を目指して遊ぶモードとして作られたものだと思います。

10回までのミスが許される

「ホーガンズアレイ(任天堂)」では少し判断の遅れや照準のずれがミスに繫がるのですが、どのモードも10回までのミスが許されている事もあり難易度はそれほど高いようには感じられませんでした。個人的には「GAME B」で苦戦したものの一般的には「簡単」と言って良いのではないかと思います。

背景音楽(BGM)がない

プレイ中は開始時に曲が流れる以外には、Aはプレイ中には15面毎の節目に短い曲が、Bは面クリア時と画面スクロール時に曲が、Cは面クリア時に短い曲が流れるだけになっています。

姫がここ最近プレイしているゲームはどれもゲーム中に流れる曲がないものばかりで、今はゲーム内に背景音楽がない事が普通の状態になっています。もしかすると音楽と言うものはゲーム内では重要視されていないのかも知れません。曲がないのも意図的に行われいる1つの演出と言う見方も出来ますが、どちらかと言うとあってもなくても良い扱いになっているように感じられます。

総合評価 : 5点

「ホーガンズアレイ(任天堂)」の総合評価は5点です。

3つのモード全てが魅力的とは言えないものになっていて、3つのミニゲームで遊んでいるような感じを受けました。しかも、それらはどれも面白いとは言えないもので、ゲームの様式的な評価が出来る部分はあっても面白さとしては全く評価出来る点がありませんでした。3つもあれば1つくらいは面白いものがあっても良いと思うのですが...

光線銃シリーズも3作目になると目新しさはありませんし、その分、もう少し厳しい点数を付けても良いと思ったのですが、「ワイルドガンマン(任天堂)」や「ダックハント(任天堂)」と比べると(「GAME B」のみですが)幾分かのゲーム性の向上と工夫が見られ、その点を差し引きして結局はそれなり(面白さなり)の点数になりました。

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