忍者くん 魔城の冒険(ジャレコ) : 感想・レビュー [ファミコン]

忍者くん 魔城の冒険 : 感想・レビュー

魔城の冒険...

このゲームには「魔城の冒険」と言う副題が付けられています。タイトルを見ると非常に面白そうな感じを受けるのですが...しかし、これが看板に偽りありと言うものなのか、ゲーム内では「魔城の冒険」と言う言葉から想起するような面白さは全く感じられませんでした。姫が勝手に期待しただけと言えばそれまでですが...どの辺りが「魔城の冒険」なのか姫は未だに理解出来ないでいます...。

動きの鈍い忍者...

忍者くん(自機)は忍者だと言う割には移動もジャンプもゆっくりで、手裏剣は連続では投げられず、1つ1つの動きが非常に鈍いように感じられました。常人よりも優れていると思われるのは高いジャンプ力と高い場所から落ちても平気なところくらいです...。

途中で消える手裏剣...

投げた手裏剣は不可解にも途中で消えてなくなるようになっています。(これは敵キャラの黒子の手裏剣やだるまの鎌も同じですが。)

忍者くん(自機)は1画面に1つしか手裏剣が出せないため画面端まで消えずに飛んで行くようにしてしまうと1度狙いを外してしまった場合に次ぎの手裏剣を中々投げられないと言う事になってしまうので、これを避けるための「不可解」なのかも知れませんが...これは複数の手裏剣を投げられるようにしてしまえば良いだけのように感じます。

しかし、そうしてしまうとこのゲームのゲーム性の中核である「敵を気絶させる」、「敵の後ろを取って攻撃を仕掛ける」と言った要素が重要性の低いものになってしまいますし、(これに関しては姫は重要性が損なわれたとしても構わないのですが、)ゲーム全体の難易度の低下を招く事にもなるとは思いますが...。

良いとは言えない操作性...

ジャンプや下降はボタンを押してから行動を起こすまでに少し時間がかかり、自機の反応が遅いように感じられました。操作性は良いとは言えないようです。

忍者くん(自機)はゆったりしたジャンプ、1画面に1つの途中で消える手裏剣...と言ったように戦闘力が明らかに低いと言えるのですが、その上に操作性まで悪いとなると姫のようなゲーム初心者にはそれれは苦痛でしかなくなってしまいます...。自機の性能が低いのだから、せめて操作性くらいは良くしておいて欲しかったです。

難易度が高い

ゲームの難易度は高いように感じられました。これは自機の能力の低さと操作性の悪さが大きな要因のように感じられます。

自機の能力の低さは戦い方で、操作性の悪さは慣れで補う事が出来、何度かプレイしていればそれなりに進めるようにもなるのですが、姫のような初心者には向いていないと思います。

自機の能力、操作性...せめてどちらか一方でも扱いやすくしておいて欲しかったです。そうなら姫のような初心者でも苦労せずに遊ぶ事が出来たと思います。

面白さに欠けるゲーム内容...

ゲーム内容は岩山や城を舞台に敵キャラを倒して行くだけの内容になっています。

ゲーム上の目的は城に侵入した魔物に奪われた宝を取り戻す事らしいのですが、これはどこまで行っても終わり(宝を取り戻した場面)がないらしく、(姫はシーン09までしか進めなかったので確認は取っていませんが、)目的を達成する事が出来ないゲームになっているようです。

最近プレイしたゲームの中では「イー・アル・カンフー」もそうでしたが、(どもまで進んでもチャーハン一族を撲滅出来ない)目的を達成出来ないように作られているゲームは何を目的に遊べば良いのか分からず...プレイしていても不安になってしまいます。目的は達成出来るように作っておいて欲しいものです。

物足りないゲーム内容...

面の背景は岩山1、岩山2、城の3つしか用意されていません。しかも、岩山1と岩山2はだたの色違いで、実際には2つしかないと言えます。直ぐに見飽きてしまいます...。

ゲーム内に出て来るアイテムは巻物と宝の玉の2つだけになっています。巻物はただの得点アイテムですし、宝の玉は3つ集めるとボーナスステージに行けるのですが...このボーナスステージがただ玉を取って行くだけのボーナスステージで、全くと言って良いほどプレイ意欲の沸かないものになっています。ボーナスステージのボーナスは得点ではなくせめて1UPくらいにしておいて欲しかったです。

各面には一応のボスキャラらしきものが置かれている面もありますが、これもゲーム全体の面白味のなさからすると些細な評価材料でしかなく、全体的な物足りなさを補えるほどのものではありません。

ボーナスステージ

上でも書いたのですが、ボーナスステージは玉を集めて行くだけの面白味を欠いた内容で、得られるボーナスも得点だけと言う事から、得点を気にしない姫としては全くプレイ意欲が沸きませんでした。

また、ボーナスステージは制限時間制になっているのですが、その制限時間がどこにも表示されていませんでした。非常に不親切だと感じました。

画面の点滅

シーンクリア後の得点計算画面やシーン開始前の画面では画面が短時間で次々に色を変えて行くと言う視覚的効果が使われています。

この視覚的効果は非常に攻撃的なものになっていて、姫は直ぐに画面を見ているのが辛くなりました。プレイヤーの目に負担をかけようとしている訳ではないと思いますが、プレイヤーに優しいとは決して言えないと思います。

得点清算画面に至っては、目に負担がかかるだけでなく、肝心の残り時間や巻物の点数が見え難くなっていて、全く良いところがないように見えました。

なぜこのような視覚的効果を付けたのかは姫には分かりませんが、余計な事だったように感じます。

また、得点計算画面やシーン開始前の画面ほどではないにしても、プレイ中の得点や残り時間も色々なに変化するようになっていて非常に見難かったです。

得点計算画面 1[忍者くん 魔城の冒険]

[忍者くん 魔城の冒険]

岩山1クリア後の得点計算画面。派手な色使いで高速に光る城。目に良いとは言えず、肝心の得点計算が見え難くなっている。

得点計算画面 2[忍者くん 魔城の冒険]

[忍者くん 魔城の冒険]

岩山2/城クリア後の得点計算画面。黄色系統の色で輝く城。

シーン開始前の画面[忍者くん 魔城の冒険]

[忍者くん 魔城の冒険]

シーン開始前の画面。空の部分が高速で色を変えて行く。得点計算画面ほどではないが、目に優しくはない。

総合評価 : 5点

「忍者くん 魔城の冒険(ジャレコ)」の総合評価は5点です。

悪い操作性、(初心者にとっては)高い難易度、面白味の感じられないゲーム内容...と、姫にとってはプレイする意味の見出せない作品でした。

また、操作感覚が姫の好みに合わず、(姫は動きや反応の鈍い自機が好きではなく、忍者くんはその2つを兼ね備えている自機。)プレイ中は常に不快感を強いられました。

更に、シーンクリア時、シーン開始前には派手な(そして恐らく無意味な)視覚的効果が姫の眼球を襲い...不快な操作から解放される僅かな時間まで精神的な苦痛を感じさせられました...恐るべし「忍者くん」...。

「忍者くん 魔城の冒険」は全体的に見ると作り手の勝手を通してばかりで肝心のプレイヤーの事が考えられていない作品のように感じられました。(素人感覚で捉えていますので違っていたらすみません...。)姫にとっては悪い評価材料が多かった事もあり、評価点は5点となりました。

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