アストロロボ SASA(アスキー) : 感想・レビュー [ファミコン]

アストロロボ SASA : 感想・レビュー

ビーム砲の反動を使った移動方法

「アストロロボ SASA(アスキー)」では自機はビーム砲の反動を使って空間を移動するようになっています。この反動を使った移動方法は今までのゲームには見られなかったもので、アイディアとしては面白いと思いました。

ただ、自機の挙動を操るのが難しく、姫は最後まで自機を思うように動かせませんでした。ゲーム初心者でアクションゲームが苦手な姫には向いていないように感じました。

自機の命とビーム砲の弾

ビーム砲は自機の持つエネルギーを使って撃つようになっています。このエネルギーが尽きると自機は死亡となるため、ビーム砲は自機の命を削って撃っている事になるのですが、移動のほとんどにビーム砲の反動を使いますし、ステージによってはエネルギーパックを取るためにビーム砲を使って防壁を破壊する作業を行わなければならず、「エネルギー(命)=弾数」と言う仕組みは姫のようなゲーム初心者には厳し過ぎる仕組みのように思いました。

ステージの特徴と敵キャラの特性

姫は海中ステージまでしか進めませんでしたが、ステージは草原、倉庫前、倉庫内、海中、宇宙と移り変わって行くようになっていて、各ステージはステージによっては重力が働いていたり、浮力や潮の流れがあったりとステージの種類に合わせた特徴が備えられていました。また、敵キャラもステージに合わせた種類と特性のものになっていました。ステージと敵キャラに就いては工夫すべき点は工夫されているようです。

2人同時プレイ

体験記の方では扱いませんでしたが、「アストロロボ SASA(アスキー)」の2人同時プレイは姫の1人プレイでの挑戦が終わった後にあやちゃんと一緒にプレイしました。

ただ、この「アストロロボ SASA」では相手のビーム砲の弾に当たったり、相手と接触するとダメージを受ける(エネルギーが減少する)ようになっていて、2人でプレイをしてもあやちゃんが直ぐに姫の事を殺しに来るため(そして姫も瞬殺されるため)まともにステージを進む事が出来ず、(恐らくあると思われる)2人で力を合わせてステージを進んで行く楽しさは全く味わう事が出来ませんでした。

姫としては他方のプレイヤーの自機をビーム砲で直接攻撃出来ると言うのはあまり良い事ではないように感じました。殺意を持って殺しに来る人間(あやちゃん)に最も与えてはいけないものは相手の命を直接奪える手段だからです。

今までの2人同時プレイが可能だったアクションゲームでそれが見られたのは(対戦格闘ゲームの「アーバンチャンピオン(任天堂)」は除き、)相手の風船を割る事が出来た「バルーンファイト(任天堂)」くらいで、他には殺し合いは出来ても相手の命を直接奪える手段を持つものはなかったように思います。「アストロロボ SASA」もせめて「デビルワールド(任天堂)」や「ワープマン(ナムコ)」のように被弾してもしばらく操作不能状態になる程度のものなら良かったのですが...。

自機と自機との接触はお互いにダメージを受けるようになっていますが、これも殺す事が目的であれば(相手よりも接触1回分以上)エネルギーの多い方がエネルギーの少ない方に体当たりを行うと言う攻撃が成立します。相手を殺した時点で目的が達成されるので、相手を殺すまでに自機のエネルギーがゼロにならないのであればその過程でいくらエネルギーが減少しようとそれは問題ではなくなります。

この自機と自機との接触によるダメージも姫としてはなかった方が良かったです。

総合評価 : 23点

「アストロロボ SASA(アスキー)」の総合評価は23点です。

ビーム砲の反動を使った空間移動が難しく、それが移動のほとんどである上に「エネルギー(命)=弾数」となっているためにアクションゲームが苦手な人には難易度の高いゲームになっていると思います。

移動方法、その操作性、「エネルギー(命)=弾数」と言う仕組み、これらは「アストロロボ SASA」の難しさの大部分を生み出している要素だと思われますが、ここを変えてしまうと「アストロロボ SASA」らしさがなくなってしまうと思われるので、せめて1つのエネルギーパックで入るエネルギーをもう少し大きくしたり、敵キャラから受けるダメージをもう少し小さくするなどして難易度を下げて欲しかったです。初心者でアクションゲームを苦手としている姫としては...。

あやちゃんにこれを言うと難易度を下げる事自体が「アストロロボ SASA」らしさをなくす事に繫がると言われてしまいました。あやちゃんから見ると「アストロロボ SASA」は「この厳しさがあってこそ。」のようです。

「アストロロボ SASA」にはビーム砲の反動を使った移動方法、エネルギーと弾の連動、重力以外の影響力を持ったステージなど、今までのゲームにはなかったアイディアが見られますが、それよりも難易度の高さの方が目立ってしまったように感じます。

アイディアは面白いと思いながらも、難易度の高さのためかどうかは分かりませんが、あまり楽しめなかったと言う事で評価点は23点としました。姫にもっと集中力と指先の技術があれば楽しく遊ぶ事が出来たのかも知れません...。

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