ゲイモス(アスキー) : 感想・レビュー [ファミコン]

ゲイモス : 感想・レビュー

疑似3Dスクロールシューティングゲーム

「ゲイモス(アスキー)」は疑似3D型のシューティングゲームになっています。

これまでには「エクセリオン(ジャレコ)」のように背景が疑似3Dスクロール、敵キャラが2Dと言うものはありましたが、シューティングゲームで敵背景も敵キャラも似疑似3Dと言うのはファミコン初になっています。(ジャンルを抜きにすると「F1レース(任天堂)」があります。)

視点の違う2つのモード

「ゲイモス(アスキー)」のゲームモードにはモードAとモードBと言う視点の違う2つのモードがあり、同じゲームを異なる視点で遊ぶ事が出来るようになっています。

モードAは画面の枠に、モードBは自機の後方に視点が固定されています。

分かり難い当たり判定

このゲームでは敵キャラは奥から手前へと進んで来ます。なので自機と敵機、自機と敵弾が描画的に重なったとしても、敵機、敵弾が自機よりも奥にいる時には接触した事にはなりません。

しかし、この敵機敵弾の奥行きの判別が難しく、特に敵弾は接触しないと思っていたものが接触となって自機の死亡に繫がると言う事がありました。

これは疑似3Dの悪い面だと思います。そして何らかの工夫が必要だったように思います。

見え難い敵弾

敵機が奥から手前に向かって進んで来た時に敵機とその敵機が放った敵弾が同じ軌道を飛んで来る事があり、敵機の色によってはこの敵弾が非常に見え難い場合がありました。また、敵機を撃墜した時の爆発に敵弾が重なって進んで来る事があり、これも非常に見え難く、被弾する事がありました。

こちらも疑似3Dの悪い面で、改善しなければならない点だったのではないかと思います。

モードBでの移動可能範囲

モードAでは自機の画面上の座標で上下左右の移動範囲の限界が分かるようになっていますが(上方向だけは少し限界が分かり難くなっていますが、慣れれば画面上の座標で分かるようになります。)、モードBは、上下左右の限界位置に達した時に機体が基本方向を向いた状態になる事により自機が限界位置に達した事は分かるようになってはいるものの、限界地点までの距離がモードAと比べると非常に分かり難く、プレイに支障を来たす場合もありました。

上下移動に就いては移動時に地上の描画が変化する事によって自機の高度の変化が分かるようにもなっていますが、それも上下の移動範囲の限界を知るための目安としては使い難く、もう少し工夫が必要だったように思います。

背景

ラウンド3(奥に大きな木星がある)とラウンド4(奥に大きな土星がある)の背景は少し格好良く見えました。今までのゲームにはない大胆な見せ方で、これがこのゲームに疑似3Dがもたらしたものの中で唯一良かったもののように感じました。ゲームの面白さ、楽しさに繫がる要素ではありませんが。

背景音楽(BGM)

あってないような地味な背景音楽(BGM)が付いています。

フォボス(ボスキャラ)

各ラウンドの最後にはボスキャラのフォボスが登場します。このフォボスは大型のボスキャラではあるものの魅力的と言えるものではありませんでした。折角の大型ボスキャラなのに、残念です。

総合評価 : 4点

「ゲイモス(アスキー)」の総合評価は4点です。

「ゲイモス」は疑似3D型のシューティングゲームになっていますが、疑似3Dにした事によってプレイし難くなっているだけのように感じました。シューティングゲームの爽快感もありませんし、面白と感じられる要素も夢中になれる要素もなく、印象に残ったのはラウンド3とラウンド4の背景だけ...評価は4点となりました。

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