ロードファイター(コナミ) : 感想・レビュー [ファミコン]

ロードファイター : 感想・レビュー

トップビュー/縦スクロール型

「ロードファイター(コナミ)」はトップビュー/縦スクロール型のレーシングゲームになっています。

これまでは「F1レース(任天堂)」の疑似3D型と「エキサイトバイク(任天堂)」のサイドビュー/横スクロール型のレーシングゲームだけだったので多少は新鮮な感じを受けました。ですが、縦スクロール型のシューティングゲーム(「ゼビウス(ナムコ)」、「スターフォース(ハドソン)」)を既に体験している影響からか()、真新しさと言うものはあまり感じられませんでした。

(シューティングゲームとレーシングゲームではジャンルが違いますが、トップビュー/縦スクロール型で敵機を避けながら進んで行くところが似ているように感じました。)

公道を走るレース

ゲーム内では公道がコースになっていると言う事もあり、サーキットのようなコーナーは全くなく、どの面も直線主体のコースになっていました。レースにコースレイアウトを楽しむ要素がないと言うのは残念ですし、物足りなさを感じます。

順位を争わないレースゲーム

ゲームの目的は燃料が尽きる前にゴールに辿り着く事であり、敵車との順位は一切争いません。姫は、「F1レース(任天堂)」でもそう感じましたが、この「レーシングカー(速さを競うためのマシン)に乗って完走するためだけに走る」と言うはあまり好きではないみたいです。プレイ意欲がほとんど沸きませんでした...。

燃料タンクの大きさと燃費

例えば1面では自車は時速400kmで走行を続け約1分後にチェックポイントに辿り着くのですが、この時、走行中に一度も燃料補給を受けていなければ燃料タンク内にはフルタンク時の約1割に当たる燃料が残る事になります。

速度と時間から計算するとスタートからチェックポイントまでの距離は約6.6kmになり、この事から自車は7kmに満たない距離を走っただけで燃料の9割を消費している事になります。サーキットなら1周毎にピットで給油しなければならい状態です...。

燃料タンクが非常に小さいのか...それとも自車の燃費が非常に高いのか...。スペック上はV12、2500馬力と言う事ですが...。

燃料の消費

ゲーム内では燃料の消費と言う要素が取り入れられていますが、この燃料は走った分だけ消費されて行くのではなく、停車時にも走行時と同じように消費されて行きます。そのため車を全く走らせずにスタート地点に停車したまま状態でもスタートから約1分後には燃料切れでゲームオーバーになります。「燃料」としておきながらそれが「時計(残り時間)代わり」でしかないのは残念でした。

(前述では自車の燃費について「7kmに満たない距離を走っただけで燃料の9割を消費」と書きましたが、これはスタートから止まらずに走り続けた時のもので、実際には自車を走らせずに走行距離0kmのままでも約1分後には燃料が切れるため燃料は「7kmも持たない」のではなく「約1分しか持たない」と言えます。こちらを前提にすると走行時の燃費の話そのものが全く無意味なものに...。)

(停車時と走行時の燃料消費量を大きく変えた上で)個人的には燃料制を取り入れたついでにフューエルエフェクトも要素として付け加えて欲しかったです。それにより敢えて燃料補給を行わないと言うような選択も出て来ると思います。ゲーム性の低さの改善にも幾分かは繫がるものと思います。

キャラクターの大きさが小さい

自車、敵車は描画されている大きさが小さく、プレイしていて寂しく感じられました。

背景音楽(BGM)

背景音楽(BGM)はありません...。これもゲームとしては寂しいと思います。

エンディングもない4面ループ型...

面構成は4面ループ型になっています。4面クリア時には短い音楽が流れるだけでエンディングはなく、4面クリア後は少し難易度の上がった1面からのループになります。

面数が4面と少なく、全体的な目的もエンディングもなく、ゲーム性も低いためプレイしていても直ぐに飽きが来てしまいます。特に夢中になれるような要素が見当たらず、繰り返しプレイしたいとは思えないゲームでした。

総合評価 : 13点

「ロードファイター(コナミ)」の総合評価は13点です。

4面ループ型、直線主体の単純なコースレイアウト、描画が小さな自車と敵車、順位を争わずにただ完走を目指すだけのゲーム内容、加速減速と左右の移動を主とした単純なゲーム性、背景音楽(BGM)なし...。やり甲斐が感じられず、飽きが来るのが早く、寂しさと物足りなさが目立つゲームでした。面白さがあればまだ良いのですが...それも感じられませんでした...。

トップビュー/縦スクロール型のレーシングゲームと言う点では多少新鮮味がありましたが、それ以外には特に注目すべきところも見当たらず...13点と言う評価になりました。

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